怒りを爆発させる前に自分の記憶をたどってみよう

つい先日、初めてと言っていいくらい、パートナーさんに苛立ったことがありまして。

かれこれもう9年くらい一緒にいる彼なのですが、これまでこんなにも苛立つことなんて一度もなくって、理由はもう本当大したことない話なのですが、すごく感情的になってしまったんですよね。

「これはきっと、これが原因じゃない」

一応、心の勉強をしている私は「猛烈な感情の原因はもっと奥深いところにある」と知っているので、ここはひとつ冷静に考えてみようと、苛立つ感情を抑えながら頭をぽくぽく叩いてみたところ、やっぱり出てきたんですよね。

過去、同じような状況で同じ感情を味わった出来事が。

でもその時は、その感情に蓋をしちゃったんです。
いろいろな人が関わっていて、全部まるく納めるためには自分に蓋して無かったことにするのが、その時はいちばん良い方法だと思ったのです。本当はそこに彼への怒りも多少あったのですが、彼を責める自分がカッコ悪いと思っていたし、嫌われたくないと思ってしまった…。

そして「過去」という名の箱にこっそりしまったまま、数年が経過して、そして今回の事件が起きてしまったわけなんですね。

でもね、不思議なことに「あ、これか!」と気付いてから、徐々に苛立ちが消えていっちゃったんです (°д°)

最初は「本当はあの時こうだったんだよ!」と話そうかと思ったのですが、次第にそんな気すら起きなくなってしまって、なんなら、当時の感情までも一掃されてしまったかのような感覚になって、気付いたら2人で団子食べてyoutube見ながら笑っていました。

よく「インナーチャイルドを癒すと問題が解決する」なんてことを言いますが、すごくリアルにそれを体感したような気がします。

私が思い出したその出来事は、ほんの5年前くらいのお話なので、インナーチャイルドとは言えないかもしれないけれど、もしかしたらまだもっとその奥には、同じ感情を味わった体験があるのかもしれないですね (·ω·` いずれにしても、心の世界には時間という概念なんてなくて、例え自分の頭の中では思い出せなくても、記憶というものはしっかりと感情をもったまま息づいているんだなぁと、そんな風に思います。

そして、それを相手に伝えなくても自分で自分を理解してあげるだけで、ちゃんと消えてってくれるんですよね。

思えば、こういった経験て何度もしていて、

ずっとつきまとっていた焦燥感。真夜中に泣いてる小さな自分に出会ってキッチンで大号泣 → 昇華 ლ(⁰⊖⁰ლ)
会社の上司にたいする猛烈な怒り。幼馴染に相談したら、父が理不尽な扱いを受けていた記憶を思い出す → 昇華 ლ(⁰⊖⁰ლ)
長年苦しみ続けていた母に対する猛烈な罪悪感。ヒプノセラピーで亡くなった父への悲しみと向き合う → 昇華 ლ(⁰⊖⁰ლ)

最後の話は未だに何故か理由がわからないのですが、忘れていた過去の自分を思い出しただけで、その瞬間からふわっと消えて行ってしまったのは事実。

だから、もし何か起きて猛烈な感情に苦しい時は、目先の対象に矛先を向けるんじゃなくて、過去に置いてきた感情の記憶を辿ってみることをおすすめしたいし、自分もそうしていこうと思います!そうすれば無駄に誰かを憎むことも無くなると思うから(●⁰8⁰●)

記憶と言えば、もうひとつ最近感慨深い出来事がありましてね。

先日、ちょっとしたきっかけで 江利チエミさん の動画を見たのです。

江利チエミさんってご存じでしょうか?1960年70年代の歌手で、美空ひばりさん・雪村いずみさんと一緒に ”三人娘” と呼ばれて歌だけでなく映画でも活躍した方です。そして高倉健さんの元奥様でもあります。

見たのはこちらの動画。「テネシーワルツ」って曲を歌っています。

いい声~(♥ω♥*)

これを見た時、なんだかすごく甘く懐かしい幸福感に浸ってしまって、会社の昼休憩中にひとり涙を潤ませておりました。

なんとも言葉では表せないような感情…あの子供の頃に、すごく楽しくて幸せだった時間をありありと思い出した時にでてくるこの感じ…これ何で言うんだろう。

そう浸っている中で、またまた気付いたんですよね。

「あ、これってオカンからきてるな」と。

というのも、私の母が美空ひばりさんの大ファンで、 ”三人娘” の映画(テレビの再放送で)をよく一緒に見ていた記憶があるんですよね。当時の私は、大好きな人たちの出演する映画やテレビを見ている母親の姿が、とても嬉しそうで楽しそうで幸せそうに見えたんだと思います。

その頃の私は、ピンクレディとか中森明菜とかが好きだったのだけど、彼女たちよりも ”三人娘” の方が心を揺さぶられるものを私は記憶していたんですね。

母親の幸せは、子供に一生ものの絶対的な安心感と幸福感を与えるんだなぁと、とても感慨深かったです。そして「お母さん」てすごいな。なんてこともしみじみ思いました。

この思い出したものすごく満たされるような幸福感って、たぶんきっと彼氏や旦那さんとは築けない特別なもののような気がします。やっぱり子供時代にしか築けない。

ちなみに、江利チエミさんという方は、子供の頃から大変なご苦労をされた方のようで、歌手になったのも家計を支えるためだったと言います。高倉健さんと結婚した後には、家族の問題で大きな借金を抱えてしまい、それを理由に離婚を選んだそうです。そして、45歳という若さで突然この世を去りました。

思い出懐かし
あのテネシー・ワルツ
今宵も流れくる
別れた あの娘よ 今はいずこ
呼べど帰らない
去りにし夢
あのテネシー・ワルツ
なつかし愛の唄
面影しのんで 今宵もうたう
うるわし テネシー・ワルツ

I remember the night and the Tennessee waltz
Now I know just how much I have lost
Yes,I lost my little darlin’
The night they were playing
The beautiful Tennessee waltz Read more

映画『鉄道員ぽっぽや』では、高倉健さんがこの歌を口ずさむシーンがあるそうです。

しかし、記憶って何なのでしょうね?

多くの記憶には感情がのっかっている気がするのだけど、感情の倉庫みたいなものかしら?

記して憶える….

人間て毎日毎分毎秒、記して記して、すんごいですね!

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