もはや愛に自己肯定感なんてどうでもいいのかもしれない。映画「愛がなんだ」

2019年日本で公開された恋愛映画です。

あらすじ(公式サイトより)
猫背でひょろひょろのマモちゃんに出会い、恋に落ちた。その時から、テルコの世界はマモちゃん一色に染まり始める。会社の電話はとらないのに、マモちゃんからの着信には秒速で対応、呼び出されると残業もせずにさっさと退社。友達の助言も聞き流し、どこにいようと電話一本で駆け付け(あくまでさりげなく)、平日デートに誘われれば余裕で会社をぶっちぎり、クビ寸前。大好きだし、超幸せ。マモちゃん優しいし。だけど。マモちゃんは、テルコのことが好きじゃない・・・。

成田凌凌くん演じるちょいロックマン男子・マモちゃんと、岸井ゆきのちゃん演じる恋愛依存症ちっくな女子・テルちゃんの、なんだか切ないけど結構あるあるな恋愛映画です。

何がいいって、テルちゃんの突き抜け過ぎている愛がいい。

マモちゃんをひたすら追いかけまくり、時には引いたりしてみるんだけど、結局重たがれ、それでも一途な想いは変わらず、最終的に「タナカマモルになりたい」と、マモちゃんがなりたいと言っていたゾウの飼育員になってしまったテルちゃん。

その前にも、マモちゃんの好きな人を利用してマモちゃんに会おうとしたり、マモちゃんに逃げられないようにマモちゃんを好きじゃない振りをしたり、マモちゃんの近付くためにマモちゃんの友達と付き合おうとしたり、プライドなんてかなぐり捨てて手段なんて厭わずに、マモちゃんに少しでも近づこうとする。

最後は飼育員になったシーンで終わるので、その後どうなるのかは謎なんですけど、テルちゃんの行き過ぎた愛情は、正直コワ(●⁰ꈊ⁰●)

でもね、いいよ、テルちゃんいい!あんたすごいよ!あっぱれだよ!

と、私は言いたい。

もう最終的にマモちゃんと一体化したいくらいに愛しちゃってるんだもの。
ある意味究極の愛ですよね。

もちろん私がマモちゃんだったら、こんな重たい彼女は絶対に嫌だし、友達にもなりたくないんだけれどw、だけど、マモちゃんからどう思われようが、親友から突き放されようが、盲目的で一直線なテルちゃんは、この映画では勝者だと思います。

プライドなんていらない。
手段なんてどうでもいい。
愛に定義も常識もない。
それがなんだ。

愛がなんだ。

です本当。

ここまで突き抜けたら、どんな展開になろうが、もう悔いなしですよね。

テルちゃんを勝者と呼びたいのは、そこなんです。

だから、自己肯定感があろうがあるまいが、愛は愛なんだなぁと、私は感服したわけでございます。

とは言いつつ、たぶんいつかテルちゃんも、飼育員になってみても満たされないことに気付いて、ようやく自分の内側に目を向け始めるんじゃないかなぁなんて勝手に思ったりしています。

そして願わくば、自分の空っぽの心に気付き→満たしていき→自己肯定感が上がりまくり→転職に成功し→モテ期に突入→自分を大事にしてくれる素敵な男性を出会い→マモちゃんは完全な過去の男へ。

映画としては退屈な展開か(´ε`;)

***

あとね、この映画にはテルちゃんのお友達である2人の、もうひとつの恋愛ドラマが描かれているんですけど、それは、テルちゃんの状況を男女逆にしたパターンで、一途な男の子とプレイガールな女の子のお話。

こっちは、男の子が悩みに悩んだ末に「俺じゃなくてもいいって言うのが本当に辛いんす」って去っていくんですけど、最終的に女の子の方が彼を迎えに行くんですね。

手放さないテルちゃんはゾウの飼育委員になり、手放したナカハラくんの元には再び彼女が現れた。

愛って、なんなんでしょね。

最後に、数々のテルちゃんの名言、ならぬ迷言をご紹介します。

「好き?なにそれ?」

「これはもはや恋ではない。きっと愛でもない。けれど、そんなことはもうとっくにどうでもよくなっている。」

「どうしてだろう。わたしはいまだにタナカマモルではない。」

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